アレンジメント辞典

ア行
- アウトライン
-
アレンジメントのおおよそのデザイン。もしくは花材の輪郭や外形。
アレンジメントやブーケ、コサージュなどの外形的なデザイン。 - アシンメトリー
- 左右が非対称の状態やデザイン。不均等のこと。シンメトリーの反意語として用いられる。
- アレンジメント
- 花(植物)、花器、小物などを組み合わせてアレンジしたもの。またはアレンジすること。
- インソーションメソッド
-
ワイヤーを用いたテクニックの一つ。花の中心に向かって、
茎の真中にフック状のワイヤーを挿しこむ方法。弱い花首を安定させることができる。 - ヴェゲタティーフ
- ドイツ語で植生的、という意味。自然の環境をイメージしながらアレンジする手法。
- エンパイア・ブーケ
-
大・中・小の3つのブーケをつなぎ合わせて作るブーケ。
それぞれブーケのカラーは同じ系統で合わせるのが基本。
2つブーケ、3つ以上のブーケをつないだものもある。 - オーナメント
- アレンジに使用する装飾品のこと。人形などの小物。
- オーバル
- 楕円形、もしくは卵形。アレンジメントのスタイルの一つ。
- オールラウンド
- 360度、どの方向からでも見ることのできるアレンジメント。360度展開の作品のこと。
- オアシス
-
給水用のスポンジ。花を留める(挿す)ことができる。フローラルフォームとも呼ばれる。
大きさ、カラー、固さなどは種類によって様々。
オアシスの登場によりフラワーアレンジメントの幅が大きく広がった。 - オアシスピック
- オアシスを花器に固定するための器具。オアシスフィックスを花器に貼り付けて利用する。
- オアシスフィックス
- オアシススピックを花器に固定するための粘土。
- 黄金分割
-
直線を黄金比に分割すること。フラワーアレンジメントに黄金比を応用すること。
高さ8:幅5:奥行き3のトライアンギュラーなど。8:5:3の比率が基本となる。
カ行
- ガーランド
-
花網のこと。スワッグとも呼ばれる。複数の花や葉、実などをつないで作る。
壁掛けやドア飾りとして利用されている。飾る場所に応じたサイズ、長さのものを作る必要がある。 - カラーオアシス
- カラフルなオアシス。基本はグリーンで、それ以外のカラーのオアシス。
- カラーサークル
- 色環。色相環。各色の関係性を分かりやすく図式化したもの。
- キャスケード・ブーケ
- 滝が流れるような形状に作られたブーケ。豪華で華やかな見た目が特徴的。
- クラッチ・メソッド
- ワイヤーで花材を挟んでとめる技法。
- グリーン
- 葉物のこと。主に花を引き立てる素材として使用する。
- グルーピング
-
同じ種類の花材、もしくは同じ色の花材を用いてグループを作ること。
目立たない花でもグルーピングによって存在感を強調することが可能。 - グルーガン
-
樹脂(グルー)を熱で溶かし、接着作業を行うための器具。
高熱は生花を傷めてしまうので、ドライフラワーやプリザーブドフラワーに使用する。 - クレッセント
- 三日月型。または三日月形のデザイン。それを応用したアレンジのスタイル。
- クロスメソード(クロスメソッド)
-
茎に対して直角に2本のワイヤーを通して止めるワイヤリングの基本技術。
十字止めとも呼ばれる。大きめのバラやカーネーションなどに利用。 - コウン
- 円錐形。円錐形のデザインのこと。もしくはそれを応用したアレンジメント。
- コサージュ(コサージ)
-
女性が胸・肩・腰などに付ける小さな花飾り。ブローチタイプの装飾品の総称。
よく自作される人気のアレンジメントの一つ。 - コサージュピン
- コサージュを装着するときに使用するピン。衣服に刺してコサージュを固定する。
- コサージュボウ
- コサージュに使用するための小さなリボン飾り。自作することも可能。
- コンポート
- 脚つきの器。花器として利用される。もともとは果物やお菓子を入れるための器。
サ行
- サブフォーカル
- 主役となる花材や中心となるアレンジを際立たせるために配置される花材のこと。
- 360度展開
-
どの角度から見ても美しいアレンジメントのこと。
もしくはどの角度から見ても作品が成立するようにアレンジを行うこと。 - シャワー・ブーケ
-
水が注ぎ落ちているような形状のブーケ。
高低差をつけて花材を挿すのがポイント。フリーセントとも呼ばれる。 - ジョイント
-
ブーケにおいて花、葉、ガーランドが集中する一点のこと。
またはこれらの花材を接合する作業。 - 焦点
-
鑑賞する際に視点が集まるポイントのこと。
もしくは植物の動き(方向性)の出発点を意味する。
一ヶ所に焦点を絞るものを「一焦点」、複数のポイントに焦点を向けるものを「複数焦点」という - シンメトリー
-
左右対称。もしくは左右対称の作品。
バランスが取りやすいので初心者におすすめのアレンジ。 - スケール
- 物差し、目盛りを意味する言葉。もしくはフラワーデザインの大きさ(規模)のこと。
- ステム
-
植物の茎、幹のこと。
ステムをどの程度見せるかによって、アレンジメントの印象は大きく異なる。 - スパイラル
-
ブーケなどを作る際に花を茎をらせん状に束ねる技法。
中心となる花の周囲に1本ずつ花を斜めに束ね、らせん状に形作る技術のこと。 - スパイラル・ブーケ
-
スパイラルの技法を用いて作成されたブーケのこと。
全体のバランスに配慮しながら作るのが美しくアレンジするコツ。 - スプレイ・シェイプ
-
花束が花器(バスケットなど)にのっているように構成するアレンジメント。
イギリスの代表的なスタイル。花材を挿す方向に統一感を持たせることが大切。 - スリーポイント・コサージュ
-
3点で構成されたコサージュのこと。3輪、もしくはそれ以上の花を用いて作る。
花材の種類を統一して、中心となる花、
そしてそれよりもやや小さめの花を2輪用いてアレンジする方法が一般的。
スリーフラワーズとも呼ばれる。 - セキュアリングメソッド
- 補強のためのワイヤリング。
- セックブリック
-
吸水性のない発砲スチロールのこと。
ドライフラワーやプリザーブドフラワーを挿すために使用される。 - ソーイング・メソッド
- 細長い葉や花をワイヤーで2針以上縫ってとめる技法。
タ行
- ツイスティングメソッド
- ワイヤーを巻きつける技法。茎が堅くて細いものに使用。
- ツー・ポイント・コサージュ
- 2輪、または2つのポイントで構成されたコサージュ。
- テイク・バック
- 垂直軸を後方へ傾斜させる技法・構成。 作品に立体感や奥行きを持たせることができる。
- テーピング
- テープで巻くこと。花材を固定したり接合する場合に活用される基本的な技法。
- ドーム
- 半円球の形に作られたされたアレンジメントのこと。もしくはそのスタイル。
- トライアンレギュラー
- 三角形(二等辺三角形)に作るアレンジメント。基本スタイルの一つ。
ナ行
- ナチュラル・ステム・ブーケ
-
自然の茎を利用して束ねたブーケ。茎の美しい花材を用いて作る。
オアシスなどは使用せず、リボンなどで束ねただけのシンプルなブーケを指す。
ハ行
- ナチュラル・ステム・ブーケ
-
自然の茎を利用して束ねたブーケ。茎の美しい花材を用いて作る。
オアシスなどは使用せず、リボンなどで束ねただけのシンプルなブーケを指す。 - バーティカル
- 縦のラインを強調して仕上げるデザイン、スタイルのこと。狭い空間に最適なアレンジ。
- バック・サポート
- ブーケの裏側の処理のこと。バック処理とも。
- バッスルボウ
-
ブーケの仕上げとしてハンドルのつけ根につけるリボン。
花材を固定するのではなく、装飾品としての意味合いが強い。 - 花留め
- 花材を固定すること。もしくは花材を固定するための道具。
- パラレル
-
並行、平行の意味。素材を同じ平行方向に配置するアレンジ。
基本スタイルの一つ。平行する2本以上のラインを形成するアレンジメント。
直線ばかりではなく、垂直、斜めのラインにも応用される。 - バランス
-
均衡や釣り合い、相性などを意味する言葉。
花材と花器、異なる花材のカラー(配色)、大きさ、形などの相性。
バランスを考慮することがアレンジメント上達への第一歩。 - ハンドル
- ブーケの持ち手。手に握る部分のこと。
- ピアスメソッド
- 1本だけのワイヤーを使って花材を固定する技法。小さい花に対してよく用いられる。
- 180度展開
-
正面のどの方向から見ても美しいデザイン構成のこと。
玄関や壁面に飾られるアレンジメントは180度展開が基本。 - ブーケ
- 花束のこと(フランス語)。繊細なアレンジの施された花束はブーケと呼ばれることが多い。
- ブーケホルダー
-
オアシスと持ち手がセットになったブーケ用器具。
レースやリボンを付けることもできる。ウェディングブーケなどに多用される。 - ブートニア
- 花婿の胸元に飾られるコサージュの一種。花嫁のブーケに使われる花の一輪で作られる。
- ファン
- 扇型に構成されたアレンジメントのこと。もしくはそのスタイル。
- ファンデーション
-
アレンジメントの土台。基礎となる資材のこと。
オアシスもファンデーションの一種。
土台作るための作業や技術ことを「ファンデーションワーク」という。 - フィラ・フラワー
-
1本の茎から枝分かれして複数の小さな花を咲かせる植物のこと。
カスミソウ、スターチス、レースフラワーなど。 - フェザーリングメソッド
-
花弁を分解してから、ワイヤーを使って花を作る(組みなおす)技術。
高度なワイヤリング技術の一つ。 - フォーカルエリア
- アレンジメント作品の中心となる部分。最も美しく、最も目立つ場所。
- フォーカルポイント
-
構成上の中心点。フォーカルエリアとほぼ同義。
一番美しく大きな花を選んで活けるのが基本。 - フォーム・フラワー
-
大きく、形のはっきりした花の総称。
構成上、アレンジメントの中心、主役として使用される花材のこと。 - フックメソッド
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ワイヤーの先端を少し曲げてフック状にし、花芯に刺し込む技法。
もしくは、茎の方からワイヤーを通し、花芯から出た先端を曲げてフックを作る。
ワイヤリングの基本。 - ブライダルブーケ
- 結婚式で花嫁の持つ花束のこと。アレンジメントの対象として人気。
- フレンチ・ボウ
- リボンを輪にしてワイヤーで留めたもの。大きな結び目で豪華な印象を演出できる。
- プロポーション
-
比率や割合のこと。全体のバランスや構成を左右する重要なポイント。
主に花材の長さ、大きさについて言われることが多い。 - フローラルテープ
-
フラワーデザイン専用のテープ。
花材に近い色を用いることで、目立たない形で使用できる。 - ヘアピンメソッド
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主にリーフ(葉)などに使用されるワイヤリングの技法。
ワイヤーの先端をヘアピン状にして花弁に挿しとおす。
平面的な花びらや筒状の花にも用いられる。 - ホガース
- S字型に構成されたアレンジメント。曲線が優雅な雰囲気を演出する。
- ホリゾンタル
- 「水平」に構成されたアレンジメント。
- ホリゾンタルボーカス
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中央が盛り上がった水平のアレンジメント。
上から見るとダイヤモンド形や楕円形(オーバル形)になっているものが一般的。
360度展開型のデザインの一つ。 - ボウ
- リボン結び方、結び目のこと。
マ行
- メカニカル・フォーカル・ポイント
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アレンジメントの構造上の焦点(見ための焦点ではない)。
目に見えない構成上の基礎となる焦点のこと。MFPと省略されることが多い。
論理的にアレンジを組み立てる場合は意識する必要がある。
ラ行
- ライン・フラワー
-
花や葉が線状に細長い花材。主にアレンジメントのラインや輪郭を形作る。
放射状のラインや垂直方向の線を強調することもできる。
グラジオラスやストック、リンドウやラクスパーなど。 - ラウンド
- 半球形に構成されたアレンジメントのこと。ブーケ、コサージュなどが含まれる。
- リース
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花輪。花冠。もしくはリング状のアレンジメントの総称。
花や葉、木の実など、様々な植物素材をつなぎ合わせて作る。 - リボンカリキュース
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茎やワイヤーにフローラルテープを巻き、その上にリボンを巻くこと。
もしくはその技法によって作られたもの。リボンワークの一種。 - ルーピング・メソッド
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ワイヤリングの技法。ワイヤーをU字に曲げ、花の上から裏側に向かって刺す。
そして、裏側からワイヤーを出したら、ワイヤーが止まるまでゆっくり引っぱる。
グルーなどで花の裏側とワイヤーを接着したら完成。 - ループ
- リボンの輪の部分。もしくはリボンワークで輪を作ること。
ワ行
- ワイヤー
- 針金のこと。花材や用途によって様々な太さ、カラーのものを使い分ける。
- ワイヤリング
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針金を用いた技法、技術のこと。
花材の形を整えたり、固定したり、強度を高めるために活用される。 - ワンポイント・コサージュ
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一つのポイントで構成されたコサージュ。
存在感の強い一輪の花か、複数の小花を使用して作る。